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7月26日付け 京都新聞社説 ウトロ買収 行政は住民を支援せよ
<< 国連人権委員会特別報告者がコリアンの人権状況調査で現地訪問   (民団新聞 / 朝鮮新報 / 統一日報 / 7・26京都新聞社説)

在日韓国・朝鮮人とその家族が戦後住み続けた土地から立ち退きを迫られている宇 治市のウトロ地区で、住民らが土地を買収する方針を決めた。 戦後補償問題を提起し、行政の土地買い上げでの解決を求めてきた方針を、大きく 変換させたのだ。背景には、一向に具体的な解決策を示さない行政の姿勢や、のしかかる不安感に耐 えかねている住民らの実態があるようだ。
しかし買収には解決すべき大きな課題もある。国をはじめとする行政は買収に協力 し、可能な限りの支援策を早急に示すべきだ。 ウトロ地区は面積が約2万平方メートル。戦前、一帯での軍用飛行場づくりの労働 力で集められた人たちが戦後、行き場のないまま宿舎跡に住み着いた。現在65世帯、 約200人が暮らしている。業者から訴えられた土地の明け渡し訴訟で住民らは、敗戦で何の保障もなく放り出 した国の責任、居住権を主張したが最高裁で上告を棄却された。
一方で住民らは、根本的解決策として、京都府などによる土地買収と、区画整理で のまちづくりプランを示して実現を求めてきた。 その方針を百八十度転換した直接のきっかけは、現在の所有者が今春、5億5000万 円で買い取る提案をしてきたからだ。 買収話は以前にもあったが高額で話にならなかった。今回はハードルの低下も影響 したようだ。
だが方針を決めてもいざ買収となると買収費を工面できる住民と、できない住民に 分かれる。 高齢者や生活保護世帯も多く、集められる額と提案額との隔たりは大きなものにな りそうだ。その穴をどう埋めるか。住民らはきょう26日にも買収額を確定するようだが、今後 の交渉の難しさは十分に予想される。 さらに現在の土地名義人と従来の所有者側が所有権めぐって係争中なのも気にな る。判決次第で提案自体が揺らぎかねないからだ。
こうした懸念がある中で、力を合わせての買収を決意した住民らの思いには極めて 重いものがある。 戦後、ウトロ一帯の土地を受け継いだ会社は住民へのきちんとした説明なしに土地 を売却、住民らは立ち退きの不安にさらされてきた。 また土地所有権がないことを理由に宇治市は水道管敷設を長い間、放置。今も下水 道整備が遅れ、水はけが悪いため雨で浸水の心配もある。
このほど視察した国連人権委員会の特別報告官は「近代的な日本で」と劣悪な居住 環境を驚いた。 ウトロ問題解決の必要性は宇治市も京都府も認める。国は韓国政府から外交交渉で 対応を迫られた。 解決に消極的だった日本の行政がどう変わるのか、国際社会から見つめられてもい る。

2005年7月26日