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東アジアにおけるコリアンネットワーク

■中国北京・延辺での国際シンポジウムに参加(2004年8月22日〜31日

コリアNGOセンター代表理事 鄭甲寿

中国で開かれた二つのシンポジウムに招かれ、8月22日から8月31日まで当地を訪れた。一つは、北京での『東北アジア青年知識人フォーラム』であり、もう一つは『延辺東北アジア緑色(環境)経済文化発展シンポジウム』である。主催の中核はいずれも「ドゥレ共同体」というキリスト教系の韓国でも有数のNGOである。韓国における貧民救済活動から始まり、現在では朝鮮民主主義人民共和国への人道支援や中国朝鮮族の支援にも力を入れている。

さて、前者のフォーラムは、テーマが「平和と共同繁栄の東北アジア共同体を目指して」であり、韓国、中国朝鮮族の学者、研究者、活動家とともに、中国人の学者も参加していた。日本からの論題発表者は私だけであった。東北アジア共同体を目指す上で克服すべき課題や問題点が、経済、文化、歴史など様々な角度から論じられた。
しかし、本来論題にはなかった「高句麗問題」が、時期が時期だけにホットな議論となった。 参加した中国人の学者によれば、中国政府が「東北工程」に莫大な研究資金を投じているので、その研究資金目当ての学者も多いという。一方で、高句麗滅亡後遺民が、中国側と朝鮮半島南方の両方に移動したため、高句麗史は、韓国と中国が共有するしかないという見解であった。これに対して韓国側からは、中国に対する抗議の正当性や様々な意見があったが、それでも韓国も高句麗の歴史に関する学問的、実証的研究が不足していることを自己批判するなど、非常に冷静であった。
私自身の論題は、「ワンコリアフェスティバルのビジョンを中心とした在日同胞の統一運動」であったが、「東北アジア共同体」より広い、東南アジアを含む「東アジア共同体」を目指すべきことを強調した。東北アジア地域の強いナショナリズムと歴史の断絶と対立を緩和し克服するためには、東南アジア諸国と連携することがより有効だと思うからである。

後者のシンポジウムは、二つのテーマで行われた。「21世紀東北アジア地域緑色経済文化発展とグリーンネットワーク構築」と「中国朝鮮族社会の生態的再結合と緑色民族文化経済基盤の構築」である。前者は、無農薬裁判や有機農法などの具体的、実践的報告や新たなビジネスモデルの提案など、かなり実際的な内容であった。
会場がある「延辺ドゥレ・エコ・ポリス」自体、環境保護を目的とした、農業、産業、大学、観光などの一大拠点を建設するために確保されている広大な敷地である。建設は始まったばかりであるが、その壮大な計画と着々と進めている実践力には驚かされる。 しかし、今回衝撃を受けたのは、後者のテーマの中で聞いた、中国朝鮮族社会の現実である。
とくに「朝鮮族社会に『野人時代』は来るか」という論題自体ショッキングな報告は、現役の高校の朝鮮族校長が、教育の崩壊状態を語ったものである。両親が子どもを人に預け出稼ぎに行くので、子どもたちは学校に行かなくなり、街で遊ぶ中で非行化しているというのである。ちなみに「野人時代」とは、植民地期から解放後にかけて実在した朝鮮人やくざのドラマであり、韓国で大ヒットした。たしかに、延辺の街でそういう若者をよく見かけたものである。一方、周辺に点在する村々も通ったが、非常に空き家が多いのである。朝鮮族社会が、崩壊の危機を迎えているように見えた。だからこそこのようなシンポジウムが開かれる意味は大きいといえるだろう。
 
今回新たな発見は、独立運動家にして農学者であった柳子明(リュ・ジャミョン)先生のことを知ることができたことである。独立運動の中で、金九(キム・グ)先生ら民族主義者と共産主義者双方ともに親交があり、自身は無政府主義者であったという。最近、朝鮮族の学者や作家はこうした近現代史を掘り起こしているそうだ。 アジアに離散したコリアンの歴史をつなぐことは、東北アジア・コリアン・ネットワークのもっとも緊要な課題であろう。

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