コリアNGOセンターの民族教育権確立事業 コリアNGOセンターの共生社会 コリアNGOセンターの国際・交流協力 コリアNGOセンターのハングル教室 コリアNGOセンターのコリアタウン人権研修 コリアNGOセンターの物品販売
コリアNGOセンターの共生社会事業最新情報
共生社会事業の法制度の確立
共生社会事業の地域コミュニティの活性化
コリアタウン人権研修事業
上町台地から町を考える会
講師パネリスト派遣事業
実施実績
講師
コリアNGOセンターのハングル教室
在日外国人の人権保障に向けた法制度の確立事業

■ 「外国人人権基本法の制定を求める大阪集会」の共催

多民族・多文化の共生する社会をめざして  外国人の人権保障法の制定に向けて

コリアNGOセンター運営委員長   郭辰雄

現在の日本には、植民地支配の結果として日本での生活を余儀なくされた在日コリアンをはじめとする旧植民地出身者とその子孫、移住労働者とその家族、難民など、外国籍・多民族の人々が多数居住しており、その数は90年代以降急激に増加している。
日本の外国人登録者数の変化を見てみると、別表のように1980年当時は約78万人で、10年後の90年には約107万人と約30万人増加している。しかし2000年には約168万人と約60万人増加している。
そしてそれ以降は年間で約6〜10万人づつ増加し、2003年末現在で約191万人となり、すでに日本の総人口の1.5%を占めるにいたっている。またそれ以外にも「オーバースティ」の外国人や、民族的マイノリティである日本国籍を取得した在日コリアンも増加しており、日本社会の多民族・多文化化は急激に進展しているといえる。
また現在日本に居住する外国人のうち在日韓国朝鮮人は約61万人と全体の約32%程度を占めているが減少傾向にあり、増加しているのは中国をはじめとする韓国以外のアジア出身者(全体の42%を占める)であり、約18%が南米出身である。そして、外国人の在留資格で見ても、永住者、定住者、配偶者など日本社会に根づき、定住している外国人が全体の約65%、約125万人に達している。
このように、現在の日本の外国人をめぐる状況は、@外国人の急増、A日本に居住する外国人の多様化、B外国人の定住・定着化という特徴を持っており、こうした特徴からも日本社会の多民族化・多文化化は着実に進展しているといえる。

しかし一方で、こうした実態にもかかわらず、日本の外国人に関する法制度は、「外国人登録法」と「出入国及び難民認定法」という、外国人を厳格に「登録」して「管理」する対象としか見ない法制によって成り立っている。
その一方で参政権は認められておらず、また公務員採用の国籍条項は撤廃されたとはいえ任用制限があるなど、社会参画においても制約を受けており、一部の高齢者や障害者の場合、無年金のまま放置されている状況もある。その他にも外国人であるということで結婚や就職、入居など日常生活のあらゆる場面でいまだに差別的な事件が後を絶たない。
そして「拉致問題」を契機として朝鮮学校に通う子どもたち対して深刻な暴行・暴言が相次ぎ、日本弁護士連合会の調査でもこれまでで400件を越える事例が明らかになっている。 また国際的にも保障されているマイノリティの基本的な権利である「民族教育権」も日本ではまったく保障されておらず、日本政府は外国人学校に対して「各種学校」としか位置づけておらず、政府として何らの教育補助をおこなっていない。そして在日コリアンの子どもたちのうち九割以上が通っている日本の公立学校では、マイノリティとしてのアイデンティティ教育が保障されていない。

このように外国人がマイノリティとして生活していく上で最低限必要な「基本的人権」が十分には保障されておらず、とりわけ差別・教育・社会参画という面ではいまだ深刻な人権侵害を引き起こしているのである。 日本政府はこうした状況のなかで外国人の人権保障にむけた取り組みを進めるというよりは、むしろ「外国人凶悪犯罪の増加」など不安を煽る一方で、入国管理局ではホームページ上から「オーバースティ」の外国人摘発のための「情報提供」を呼びかけるなど、排外的な動きも強めつつある。

日本は1979年に国連人権規約を批准して以降、難民条約、子ども権利条約、人種差別撤廃条約などさまざまな国際人権条約を批准してきた。これらの国際条約はマイノリティの人権を保障することを明記しており、国連人種差別撤廃委員会も日本政府報告書の審議過程で人種差別を禁止するための国内法の整備が必要であると勧告しているが、日本政府がいまだに具体的な取り組みを進めていない。
しかし、実態として多民族化が進展するなかにあって、日本が多民族・多文化共生社会にむけて新しい社会のあり方への転換を図ることは不可避な課題であり、そのためには外国人を「管理」の対象ではなく、共に生きる「人間」として位置づけ直すべきである。 そして外国人の「基本的人権」を保障するために、日本も批准している国際人権諸条約の精神に合致する「外国人人権基本法(仮称)」の制定が必要となっている。
すでに今年10月に予定されている日本弁護士連合会第47回人権擁護大会では、第一分科会で「多民族・多文化の共生する社会をめざして〜外国人の人権基本法を制定しよう」というシンポジウムがおこなわれる予定である。そしてこの大会終了後に「外国人人権基本法(仮称)」に向けて具体的に取り組みを進めていくことになっている。

これに呼応して、これまで外国人の人権擁護に向けて取り組みを進めてきたさまざまな団体も日弁連人権擁護大会を契機に、「外国人人権基本法の制定を求める全国連絡会」(仮称)の結成も視野に入れながら取り組みを進めている。 また大阪でも9月28日に、コリアNGOセンター、自治労大阪府本部、部落解放同盟大阪府連、大阪教組などが実行委員会を構成し「多民族・多文化の共生する社会をめざして〜外国人人権基本法の制定を求める大阪集会」が開催される予定になっている。 こうした動きがつながりながら、外国人の人権法制を実現するための運動の広がりをつくっていくことが求められている。


お問い合わせ 特定非営利活動法人 コリアNGOセンター :center@korea-ngo.org
Copylight 2005 korea.ngo.center. All Right Reserved