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■ 学習指導要領の改訂と教育振興基本計画の策定 に関する談話
90年代以降、在日外国人人口は急激に増加しはじめました。昨今も、微増を年毎に繰り返し、日本の国内は、より確実に多民族・多国籍化していく傾向が強まっています。こうした状況は、学校でより顕著に表れており、かつては一部の学校だけの特別な事情であった外国籍児童生徒の在籍も、すでに多くの自治体にかかわる日本の学校教育の課題となりつつあります。 私たちは、在日コリアンの教育支援に取り組んできたNPOですが、現在は在日外国人の子どもの教育全般について、国際理解学習のプログラムづくりやソーシャルワーク、政策提言活動に励んでいます。そのような経験から提案します。
  2006年、東京で開催された外国人集住都市会議において、文部科学省の合田隆史審議官は、学習指導要領の次期改訂時に、在日外国人の子どもの教育課題について言及すべく検討を行っていると言及されました。しかし、今回発表された学習指導要領案には、在日外国人の子どもの教育課題について言及はなされておりません。
  学習指導要領において、在日外国人の子どもの教育課題について言及することは、現場での教育実践をより公的なものへと格上げするためにも不可欠なものであり、日本語指導などの適応教育のみならず、母語(継承語)、母文化(継承文化)などの育成についても国レベルでの関心が必要です。
  すでに自治体においては、母語(継承語)、母文化(継承文化)の育成を通じた自尊感情の高まりが、学力向上や学校内活動への積極的な参加、進路指導などに効果的だとの実践成果をあげています。それらの教育支援は、固有のアイデンティティ保障を人権として謳った子どもの権利条約、国際人権規約などの国際人権法の趣旨にも合致するものです。日本社会への適応のみを強調することが、結果的に外国人・民族的マイノリティの生きる力を低下させ、社会的に要支援層をさらに増大させ、階層問題を深刻化させる可能性があります。すでにそうした課題は生起しつつあります。
  就学期にしっかりとした生活態度と学力の支援に取組み、自尊感情を育むことで自立する人材を育成することは、学校教育に与えられた本来的な使命でもあります。 外国人の子どもたちが、しっかりとした生活態度と学力を身に着けるためにも、学校にいる時間が楽しいと思える環境作りが必要です。子どもたちが、学校を楽しいと感じるには、“自らが受け止められている”と実感することが大切です。そのためにも、自らの民族的、文化的背景を肯定的に捉え、そのことを活かす教育支援が不可欠です。
 
出身国や、父母・祖父母の出身国の言語や文化に触れ学ぶことができる環境の整備こそが、外国人・民族的マイノリティの子どもたちにとっては重要であり、同じ社会的立場を有する指導者と出会い、同じ社会的立場を有する仲間たちとのふれあいを通じて、自尊感情は培われ、その情緒的な安定が、生活態度の確立と学力の向上につながります。今回の学習指導要領の改訂に際して、外国人・民族的マイノリティの子どもたちの自尊感情を育むための教育課題について必ず言及される必要があります。
 一方、文部科学省で現在検討中の教育振興基本計画においても、同様に在日外国人の教育課題が触れられる必要があります。国籍如何によらず、すべての子どもたちの教育権が保障され、固有のアイデンティティを持ちながら、日本社会においては共生の担い手として、国際社会においては平和・共存に貢献できる貴重な人材として幅広い進路を開拓する教育支援のあり方が問われています。 私たちは、上記の趣旨に基き文部科学省の教育振興基本計画案に対して修正案を提示し、在日外国人の教育課題が人権に立脚した議論が今後さらに活発化することを求めます。

2008年2月27日
境界から共生へ
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