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■岐阜県可児市で外国人の子どもたちの新しい教育支援が  注目を集めている(9/12)

90年代以降、日系ブラジル人などが急増し、いち早く外国人の就学支援に取り組んできた岐阜県可児市の支援事業に今、全国から見学者が押し寄せている。
 可児市教育委員会は、急増する外国人の子どもたちの教育支援のために、子どもをいったん地域の公立小中学校に在籍手続きした後、日本語学習支援を専門的に行うため、特別に設けられた「ばら教室KANI」に通わせ、数ヶ月間の日本語学習などの教育支援を行っている。
 「ばら教室KANI」は、4年前に設立され、専門のスタッフ4人を教育委員会が配置し、子どもたちの就学支援にあたっている。今年11月22日に開催される「多民族共生教育フォーラム2008大阪」のプレシンポジウムでパネリストとして登壇する小川裕美さんは、「ばら教室KANI」で教育委員会の職員として外国人児童生徒コーディネーターを務めている。
 
  9月12日、「多民族共生教育フォーラム2008大阪」の運営委員で甲南女子大学のリリアン・テルミ・ハタノ准教授と、当センターの金光敏(キムクァンミン)事務局長が、「ばら教室KANI」を訪問し、活動の様子を見学した。 現在、「ばら教室KANI」にはブラジルから来た子ども6名と、フィリピンから来た子ども6名が通級、在籍校の時間割とほぼ同じスケジュールで日本語と教科学習の支援を受けていた。
 この日、通級していたのはほとんどが来日してまだ間もない子どもたちで、ひらがなの基礎や生活単語などを学ぶほか、算数の計算問題などにも取り組んでいた。小川さんは、「子どもたちが楽しく勉強できる工夫をしながらも、早く在籍校で学べるようにするのは簡単ではない」と述べ、「通常3〜4ヶ月のここでの学習支援を経て、子どもたちが在籍校に戻るので、まだ不十分な日本語能力でも学校生活が送れるよう、可児市立小中学校の外国人支援担当の先生方との連携を欠かせない」と語った。また、「ばら教室KANI」には、ポルトガル語とフィリピノ語の母語話者が補助員として勤務し、日本語学習の支援にあたるほか、家庭との連携にあたっている。
 可児市のこの取り組みには、現在各地から見学者が続いているという。教材も多くないことから模索中の各地の自治体や学校関係者が、ノウハウを学ぶために、「ばら教室KANI」の取り組みに注目している。
 「ばら教室KANI」のように、専門のコーディネーターが配置されることで、子どもたちの就学は促進されるはずだ。国の取り組みが遅れている中で、可児市が独自予算を充当して、人的措置を行う先進的な試みは注目に値する。実際に、子どもたちは安定した環境の中で、日本語や教科学習の支援を受けており、楽しそうに学んでいるのが印象的だった。可児市立小中学校に設けられた国際学級とともに、ひとつのモデルとして広がっていくことを期待したい。
 ただ、継承語(母語)・継承文化(母文化)の支援については、今後の課題であるという印象も受けた。来日間もない子どもへの日本語学習と、定住化が進む中での継承語・継承文化の学習支援。学校教育では、まだこれらが両輪として機能していないというのが、日本の公教育の課題であろう。
 可児市や美濃加茂市などの市民らでつくられるNPO法人ブラジル友の会が主宰して、近隣市のブラジル出身の子どもたちを対象に、ポルトガル語の母語支援にも取り組んでいる。「ばら教室KANI」のブラジル出身のスタッフも友の会の一員としてポルトガル語を指導しているという。今後はこうした取り組みとの連携に期待したい。

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