コリアNGOセンター民族教育確立事業

「民族学級」ってどんなところ?

 韓国・朝鮮にルーツを持つ子どもたちが「集い」「出会い」、ウリマル(韓国・朝鮮語)・歴史・文化などを学ぶ場です。この場を通して子どもたちは、仲間たちとともに自分のルーツ・民族について知り、民族につながる「自分自身」のことを大切にする気持ちを育みます。また民族学級はクラスの連携・民族講師との交流等を通して、学校全体への多民族・多文化共生教育を発信する場となっています

「民族学級」ってどのくらいあるの?

 2010年4月現在、大阪府内では170数校、そのうち大阪市内には100数校に設置されています。また民族学級に参加している子どもたちは約2800人にものぼります。

「民族学級」はどうやったらできるの?

 保護者や子ども、教職員から民族学級開設の要望をうけて学校管理職が教育委員会に報告すれば民族学級が開設されるシステムができています。民族学級開設にいたるまで学校内で研修会等をもち、教育現場全体の「理解」を深めることが大切です。また、保護者宅への家庭訪問やPTAや地域社会の協力を得ることも重要です。学校・保護者・地域が一体となって民族学級を支えていく体制を作っていくことが重要です。

どんな授業をやっているの?

 基本的には週に1回、ウリマル(韓国・朝鮮語)、社会(歴史・地理等)、音楽(歌・楽器等)、図工等の授業をしており、こうした授業を通じて民族的素養を学んでいます。 大阪市では、教育委員会が作成した教材『チュモニ』『ムヂゲ』を基本にしながら大阪市民族講師会の標準カリキュラムに基づいた授業を行っています。

「民族学級」以外では、学校の中でどんなことができるの?

 生活・音楽・図工・社会…等の教科の中や総合学習の中で、「言葉」「遊び」「料理」「民族楽器」などに触れる取り組みができます。また「遊び交流会」「ふれあい祭り」「鑑賞行事」「運動会」等、校内での行事につなげた取り組みもできます。鑑賞行事として、大阪においては民族講師による「チュモニ」の公演があります。

学校を超えた、どんな取り組みがあるの?

 大阪市には各地域に「子ども民族交流会」があります。その他「子ども運動会」「夏期学校」「子ども民族音楽会」等、様々な取り組みが行われています。

保護者にはどんな「集う場」があるの?

 大阪には「同胞保護者連絡会」があり、定期的な学習会や様々な催しを行っています。各地域には地域保護者会があり、各学校には民族学級を支える保護者会などがあります。また、民族交流会、夏期学校・・・等には保護者同士の集いの場があります。多くの保護者の方が主体的に関わっています。