「ヘイトスピーチ解消法」が施行されてから5年が経ちました。その後、露骨なヘイトデモは減少したといえますが、様態を変えながらも差別をあおりたてる言動はおこなわれつづけています。匿名の手紙やインターネット空間などを使って人の尊厳や人格に攻撃を加え、日常生活のなかに恐怖を植え付けるヘイトスピーチ。被害の告発はいまだハードルが高く、朝鮮学校差別などの官製ヘイトも見直されないままです。ヘイトスピーチがおこなわれる現場は、民間企業や大学などの教育施設、そして観光地へと裾野が広がっています。法律が理念法にとどまるなか、2020年7月には川崎市で「ヘイトスピーチ禁止条例」が全面施行され、各地で公共施設使用ガイドラインが定められるなどの取り組みも進んできました。京都でヘイトスピーチへの有効な対策を求める運動団体を立ち上げて6年。現在までの成果と課題を報告し、京都ならではの対策のあり方を各事例を切り口に考えていきます。京都のヘイト対策の実効化に向け、あらたなスタートにしたいと思います。どうぞ、ご参加ください。
【日 時】 9月12日(日) 14時~16時 同志社大学からオンライン配信
【参 加 費】 500円
【参加申請】 https://peatix.com/event/2381995/view
【報告内容】
・京都朝鮮学校「名誉棄損」事件の刑事裁判の意義と課題:金尚均(龍谷大学教員)
・京都府相談窓口の運用と課題:上瀧浩子(弁護士)
・京都府・市の公的施設ガイドライン制定までの議論と課題:山本崇記(静岡大学教員)
・「ヘイトスピーチと選挙」:角替豊(会代表世話人)
・大学のレイシャルハラスメント対策に関する実態調査(中間報告):板垣竜太(同志社大学教員)
・DHC事件から見る民間企業ヘイトへの自治体の対応:郭辰雄(コリアNGOセンター代表理事)
・ヘイト対策を求める全国の運動との交流経験に学ぶ:豊福誠二(弁護士)