活動報告

サンフランシスコ市議会、ラムザイヤー論文を糾弾し、撤回を求める決議を採択!

コリアNGOセンターも決議採択支持を表明


 4月6日、サンフランシスコ市議会は日本軍「慰安婦」を「契約関係にあった」と歪曲するラムザイヤー論文を糾弾し、論文の撤回を求める議会決議を採択しました。この決議は、シャーマン・ウォルトン(Shamann Walton)市議会(Board of Supervisors)議長が主導し、Matt Haney、Rafael Mandelman、Gordon Mar、Myrna Melgar、Aaron Peskin、Hillary Ronen、Ahsha Sufai議員らが共同で発議したものです。米国の関係者によればこの決議に対して日本総領事館は市議会議員らに執拗に反対のロビーをおこなったそうです。しかし公聴会案件の発言で黒人でもあるShamann Walton市議会議長は、最近起こっているアジアに対する嫌悪犯罪ー特に女性と高齢者などの弱者を対象にーについて深い懸念を表明し、すべての反対のロビーに対して毅然とした姿勢を示し、決議案の採択に強いリーダーシップを発揮したそうです。コリアNGOセンターも米国からの要請を受けて決議採択を支持するアピールを送っています。以下、長文ですが決議文を紹介します。
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委員会/監督委員会                      2021年4月6日
ファイルNo. 210319         決議No.
「ハーバード・ロー・スクール日本法学教授J.マーク・ラムザイヤー著「太平洋戦争における性行為契約」を糾弾する」
  太平洋戦争の間、日本帝国軍により何十万人もの女性が性奴隷にされた歴史を否定するハーバード・ロー・スクール日本法学教授J.マーク・ラムザイヤー著「太平洋戦争における性行為契約」を糾弾する決議

  国際社会、歴史的記録、歴史研究および一次証言により、20万から50万の若い女性と少女が第二次世界大戦中に強制的に性奴隷にされたことが認められており、これら女性たちは「慰安婦」として知られている、そして
  これら若い女性たちは、中国、朝鮮、フィリピン、沖縄、台湾、香港、インドネシア、ベトナム、タイ、マレーシア、ビルマ、東ティモールおよび太平洋諸島をふくむ日本の占領下にあったすべての国と領土の出身であった、そしてこれら少女と女性の平均年齢は15歳であったが、中には12歳の少女もいた、そして
  中国と朝鮮からのこれら女性の圧倒的多数は、日本軍に「性サービス」を提供するよう強制され、なかには日々10回から40回も強姦された女性たちもいて、75%から90%が捕われの身のまま死亡したと推定されており、そして  J.マ―ク・ラムザイヤー氏の論文はこの歴史的事実を否定し、女性たちは強制あるいは強要されたのではなく、「ゲーム理論」に基づいて「公正な契約」を結び、敵国日本の兵士に性サービスを提供していたと主張している。歴史的事実あるいは信頼できるいかなる証拠書類にも裏付けられていないこの奇抜な理論は、その他の歴史否定論者と一致しており、そして
  「慰安婦」サバイバーの李容洙は、数百人の学者、経済学者、ゲーム理論家さらにはハーバード・ロー・スクール韓国協会とともに、「慰安婦」は誰なのかについて根拠のない仮定を作りあげたラムゼイヤー氏を非難しており、そして
  2007年、米国下院は、第二次世界大戦中に女性たちを強制的に性奴隷にしたことについて日本に謝罪を求める拘束力のない下院決議121を採択しており、そして  国連人権理事会、女性差別撤廃委員会そしてアムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの人権団体を含む国際社会は日本を強く非難し、日本政府に対してサバイバーとその家族に正式に謝罪をするよう要求しており、そして
  サンフランシスコ監督委員会は、2013年、橋下徹大阪市長(当時)による「慰安婦」の存在を否定する発言を非難し、日本に謝罪を求める決議218-13を採択しており、そして
  2015年、サンフランシスコ監督委員会は、サンフランシスコ市および郡に、「慰安婦」像を設置し、世界的に起きている女性と少女の人身取引を止めさせるための教育を住民に行うことを促す「慰安婦」像設置を要請する決議342-15を採択しており、そして
  2017年、サンフランシスコ監督委員会は、2017年9月22日をサンフランシスコ市と郡における慰安婦の日として宣言する決議第358-17を採択しており、そして
  ジェンダーバイオレンス、性的搾取目的の人身取引そして女性殺害の事件は世界で増加しており、そして  「慰安婦」制度の歴史的否定論は女性に対するこのような暴力を根絶することをますます困難にしており、そして  ラムザイヤー論文に見られるように、歴史的否定論はまた、性奴隷の女性サバイバーの然るべき正義を否定しているものである。それゆえ、
  サンフランシスコ監督委員会は、J.マーク・ラムザイヤーの論文「太平洋戦争における性行為契約」を非難し、国際法と経済ジャーナル(IRLE)に論文の掲載を取りやめるよう要請することを決議する。

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